並カンのまとめ

投稿者: | 2010年2月1日

並カン(並列プログラミングカンファレンス)に行ってきた。
「家に帰ってblog書くまでが勉強会です」とどこかで聞いたので、一晩たっちゃったけどまとめ。

並カン ATND
http://atnd.org/events/2092

プログラム

  1. はじめに (主催 mootohさん)
  2. 並列プログラミングの入門&おさらい的な話 (wraith13さん)
  3. ローレイヤーでの並列処理の設計 (goyokiさん)
  4. STM (hayamizさん)
  5. 並列 HPU 言語 MUDA (syoyoさん)
  6. マルチコア時代の Lock-free 入門 (yamasaさん)
  7. Haskell 周り (shelarcyさん)
  8. 東京Ruby会議03の告知 (ayuminさん)

はじめに (主催 mootohさん)

「これまでは並列処理は(スパコンとかの)特殊な人がやるものだったけど、これからは普通の人もやることになる。『普通のプログラマがカジュアルに並列処理を語る場』として並カンを開催した。」というお話。「基本は並列処理である。逐次処理は変則的。」という言葉が印象的だった。

おすすめ本

並列プログラムの作り方
Nicholas Carriero David Gelernter
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並列プログラミングの入門&おさらい的な話 (wraith13さん)

発表資料はこちら(pptx)

並列プログラミングのときに問題になることの話がメインで、「並列って大変だな」と思った。「1→2が0になったり3になったり」とか怖い。「スレッドセーフな言語/ライブラリだからマルチスレッドでも安心はまちがいのはじまり」とか、そうなのか。

ローレイヤーでの並列処理の設計 (goyokiさん)

発表資料はこちら(PDF) ←2010/02/08 追記

FPGA/HDL のお話
発表資料はいずれ公開するとのことなので、公開されたらリンク予定。

電子回路とかクロック周波数とか、大学の授業を思い出した。Web系の私からするとレイヤーが違いすぎて興奮。冷却スプレーによるデバッグとかすごすぎる。

STM (hayamizさん)

発表資料はこちら

STM(Software Transactional Memory)のお話。ふむふむと聞いていたら、かなり最後の方で「取り消し可能な命令しかトランザクション中に実行できないので、I/Oができない」と言われ、「え・・・」という空気に。そこだけ排他制御でいいんだろうけど。Clojureを触ってみようと思う。

並列 HPU 言語 MUDA (syoyoさん)

MUDA

View more presentations from syoyo.

(↑2010/02/12 追記)
MUDAというGPU向けの統合開発環境のお話。だと思う。
前提となっているらしいCUDAも知らなかったので、ちょっと難しかった。「HPU時代のハイパフォーマンス計算を行って、ベクタエンジン/コアを使い切るぞ」ということかな。

マルチコア時代の Lock-free 入門 (yamasaさん)

発表資料はこちら

並列に処理できない部分が少しでもあると、性能に影響するので「Lock-freeアルゴリズム」を使って並列性を高めようというお話。とても分かりやすかった。最後の方で、「メモリ回収の問題が複雑だがGCがある言語を使えば解決」という話があったので、C++派閥が絶望する場面も。私はほぼJavaなので、「C++の皆さん、いつかライブラリが解決してくれるといいですね」と思った。

Haskell 周り (shelarcyさん)

発表資料はこちら

正直疲れていたのと、Haskellが慣れないのとで上手く理解できなかった。メモも「宣言型言語」としか書かれていない。もったいないことをした。

東京Ruby会議03の告知 (ayuminさん)

東京Ruby会議はセッションが10個も並列だから、並カンの人たちも来てくださいというお話。
その場でSkypeで連絡して、受付ページがアップされるというパフォーマンスがあった。
予定が空いていたので軽い気持ちで参加登録したのだが、今日見たら既に閉め切っていて、Railsくらいしか使ってないのに申し訳ないという気持ちに。


当日のハッシュタグ(#namikan)のまとめ

Togetter(トゥギャッター) – まとめ「並カン2010」

※ 当日、会場で用意してくれた無線LANにみんながつないで、おそらくほとんどの人がハッシュタグをウォッチしていたせいで、API制限に引っかかるというハプニングがあった。技術系のカンファレンスではこれからよく起こることになりそう。

最後に
知らない話ばかりで面白かった。次回があれば、デバッグとかテストとかの話が聞けると嬉しい。スピーカー、スタッフの皆さん、ありがとうございました。


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